2022年02月

2022年02月25日

第29回読売演劇大賞贈賞式の一生さんのスピーチ



「高橋一生と申します。
この度はこのような賞を頂きまして
大変うれしく想っております。

自分にとってなんですが、あのう‥自分の人生において
ほとんどの時間をお芝居というものに
携わらせていただきまして
自分の芝居というものが評価や賞には縁遠いのではないかと
想いながらこれまでやってまいりましたたが
この読売演劇大賞選考委員9人の方々
そして投票委員107人の方々を通しての厳正な選考
そして数々の有り難いお言葉で評していただき
この最優秀男優賞を頂きましたことは
僕にとってこれから大きなひとつの指針になるのでは?と
想っております。

私事ですがこの度の受賞は僕をこれまで育ててくれた
マネジャーから電話で受けまして
受話器越しにそのマネジャーの大きな声での
ひとり万歳三唱を聞けました。

その大きな声にちょっと受話器から耳を離しつつ
それでもしっかり聞きながら
芝居やってきて良かったと‥
初めて想えたような気がします。

賞を頂ける事が全てではありませんが
そういった自分とは別の大事な他者という存在がなければ
こうして喜ぶ事もかないませんし
もしかしたらお芝居をしたいという欲求そのものが
僕からなくなってしまうかもしれないと思いもしました。

と同時にこの度の受賞理由である野田秀樹さん率いる
野田マップ「フェイクスピア」という作品に
呼んでいただけた事のご縁を心から感謝いたしました。
結果、「フェイクスピア」が大賞・最優秀作品賞
優秀演出賞とこの3つを受賞された事
その事が何よりも僕にとってとても幸福な事になりました。

慈英さん、井原さん、前田さん、村岡さん、白石さん、野田さん
そして、ヅメさん、います?詩織ちゃん、あ!ヅメさん
詩織ちゃん、MARKくん、浦さん、上村くん、白倉くん
樹くん、末富さん、実紀ちゃん、手打くん、令ちゃん
間瀬さん、誠くん、マッティ、サナちゃん、ラコちゃん、吉田くん

当たり前の事ですが以上今述べさせていただきました
共演者の皆さんそして堀(尾)さん、服部さん
今日も来てくださってます?
ひびのさん、原くん、藤本さん、井手さん、赤松さん
瀬崎さん、そして野田グループのプロデューサーである
鈴木さん、そして制作の皆さん

稽古から本番まで支えてくだすったスタッフの一人でも
欠けたら、僕はここに立っておりません。

この場をお借りして深く御礼申し上げます。
この賞をこの男優賞をいただけたのはこのカンパニーです。

本当にありがとうございます。
そして、これからも今まで通り多くの方の評価は頂けずとも
生きる事に懸命で有事の際にも右にならえにならず、考え
時には孤独になってしまうかもしれませんが
楽しく生きようと思われる一塊になれない、一塊にならない、
そのおひとりおひとりの方にとっての
自分は灯火のような芝居をしてまいりたいと想っておりますが

これからはその上に野田マップ「フェイクスピア」で
僕が演じさせていただきました
monoというキャラクターを通しての自分の感じていた
お芝居という虚構の中のマコトとマコトの葉という
自分の芝居にこれから更に意識的にのせて
お芝居に邁進してまいりたいと思います。

僕自身にとっても山崎さんが先程おっしゃって下さったように
「頭を上げて」芝居に邁進してまいりたいと思っております。

この度は本当にありがとうございました。」
(完璧ではないかもしれません‥)

一生さん本当に素敵な方ですね。
聞いていて目頭が熱くなると同時に惚れ惚れしました。









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wxy812 at 23:01|PermalinkComments(0)舞台 | 高橋一生

本日25日!読売演劇大賞贈賞式のライブ配信があります!



本日2月25日午後5時半に
読売新聞オンラインおいて
読売演劇大賞の贈賞式の模様がライブ配信されます。

今回は会員登録なしでも見る事ができるそうです。
有り難いことです。
準備万端整えて見ることにします。


大賞・最優秀作品賞は「フェイクスピア」
最優秀男優賞は「フェイクスピア」においての高橋一生さんです。


昨年の25日は優秀作品賞に「天保十二年のシェイクスピア」
そして最優秀演出家賞には「天保十二年のシェイクスピア」
「NIKE」「VIOLET」の藤田俊太郎さんが贈賞式に出席し
スピーチなさっていました。

「天保十二年のシェイクスピア」での高橋一生さんを推す声も
あがっていたそうですが、お預けとなりました。
思えば今から2年前の2月は日生劇場へ足を運び
「天保十二年のシェイクスピア」を堪能していたんだなぁ‥

今日の贈賞式に一生さんがどんなスピーチをされるか楽しみです。
一生さん本当に良かったです!
改めておめでとうございます。




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wxy812 at 10:47|PermalinkComments(0)舞台 | 高橋一生

2022年02月22日

母の病状その11

母は2月5日、初めてのショートステイへ行きました。
お迎えの車が朝9時半に到着すると、母は躊躇する事なく
誘導されるまま、さっさと車に乗り込み出ていきました。

このところ家事が混んできたため
5日から8日までの3泊
母にショートステイで過ごしてもらうべく
デイサービスで通い慣れている介護施設に申し込みました。

母が帰宅予定の2月8日の朝
午後4時に帰宅する予定の母を念頭に
家事を熟している最中、固定電話がなりました。

なんとなく胸騒ぎがして慌てて受話器をとりますと
母の体調が極端に悪くなっているので
今から救急車を呼びますとの連絡が
介護施設からはいりました。

DSCF1568

歩いて15分程の場所なので私は緊急時に備えた荷物を持ち
家を飛び出しました。

頬を刺すような風の吹く寒い朝の道すがら
並行する大通りから徐々に聞こえ始めてきた
救急車のサイレンと一緒に私は介護施設へと走りました。

すでに施設の看護師さんが救急隊の方と対応してくださり
私は促されるまま汗びっしょりで救急車へ乗り込み
母の術後のフォローをしてくれている大学病院へと向かいました。

酸素マスクを装着された母は「ハアハア」と大きく肩を上下させ
今まで見たことがない程の呼吸困難に陥っている様子で
極めて苦しそうな状態でした。

私はこの時、もしかしたら、もう‥‥と思った程です。

DSCF1575

救命救急センターの処置室に入った母を1時間半程待っていると
医師が病状を報告してくれました。
コロナ検査は陰性ということでひとまず安心すると同時に
処置により全ての数値が劇的に回復し意識もしっかりし
話もできているということを聞いて驚きました。

心不全と軽い肺炎と貧血ということで
しばらく入院して様子をみるということでした。

私はなんとなく半信半疑のような気分で帰宅しました。

約2週間本当に落ち着かない日々を過ごしました。
電話が鳴った瞬間ドキドキし、外出先ではスマホを握りしめ
覚悟は疾についているつもりなのですが
お粗末な精神状態の情けない自分を再確認した次第です‥

そして‥本日2月22日、担当医師は呟くように
「この先は、なかなか難しいものがありますね」と言い
私も「もうぎりぎりですね」と言いながら
今回も無事に母は退院しました。

いったい母はどんな状態で戻るのか‥と懸念していましたが
なんとか歩行器を使い家の中を歩いています。


介護は意外に続くよどこまでも‥

DSCF1574

3月2日は母の91歳の誕生日なのであります。

今のところ、めでたしめでたしです。




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wxy812 at 23:22|PermalinkComments(0)生活 | 思うこと

「恋せぬふたり」第5回



どんなに親しく付き合っている人間同士でも
相手の事情のほんの一握りを
知っているかいないか位なのかもしれません。

だって、本人にすら未知の部分もあったりして
掴みどころのないのが人間の姿なのかもしれません。

咲子にしても然り、千鶴にしても然りです。

もちろん私にしても然りなのです‥

でも今回の事情は本当にしんどいなァ‥‥と想います。

お互い気持ちよく生きるためには距離と時間が必要って事です。

好きだから一緒に住んで一緒に生きるという公式は
公式じゃあなかったんだなぁとつくづく想います。



そんなに単純なものではないのです‥

自分ではどうにもならない事ってあります。
持って生まれた遺伝的な体質とか気質とか染色体の異常とか
人種とか容姿とか‥性的指向もその一つだと想います。

どうにもならないと書きましたが
どうにかしなくてもいいわけでして
ありのまま生きていくのが自然の姿です。

しかし今回のように相手があっての自分を考えると
自分の身の置所を考えざるを得ない事もあるんですよね‥




世間という多数派のように見える集合体の存在が
ありのままに生きる事を難しくさせているって事もあります。

カズとの生活を咲子は一瞬ありかな?と想ったかもしれませんが
自分の性的指向を漸く理解できてきた咲子には
やはり羽との生活の方が気楽だと考えるのは当然だと想います。

咲子にとって羽との生活の距離感が
心地よいというのが見ていてよくわかります。

それは羽にとっても同じ事なのだとおもいます。


小田原旅の道すがら
あの時食べそこねた好物の“蟹”に出会った羽は
漸くありつけて嬉しそうですが
咲子には涙と共に少ししょっぱい“蟹”のようでした。

でも食卓は居心地よさそうだなぁ‥









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2022年02月12日

「ドニー・ダーコ」を観てみました



WOWOW2月のプログラムガイドを見ていましたら
「ドニー・ダーコ」という作品名が目に飛び込んできました。

「ん?」どこかで見たなぁ‥と思いあたり
すぐにピンときました!そうだ!
以前高橋一生さんのインタビュー記事で
「僕ドニー・ダーコが好きなんです」っていうのを読みました‥

リミスリ関係の記事でした。
リミスリ自体がスポットライト理論の作品でしたので
時空の変化が描かれているという共通点がありました。

記事には『「こうであったかもしれない人生」が
提示されるんだけれど
どんなに時系列が変化していこうとも
心の流れはスムーズなんです』とありました。(キネマ旬報NEXTvoi.16より)

だから観てみました。
2001年アメリカの映画です。

なるほど難解かと思いきや
観終わって感じた事は
ドニー・ダーコの頭の中で起きている
まさに「こうであったかもしれない人生」とともに

繊細すぎるがゆえの生き難さや、危うさの感じる
彼の心の流れの様子が掴めました。

そして‥タイムパラドックスによって
ドニー・ダーコの究極の優しさに触れながら
自己犠牲というなんとも切ない成り行きまで
味わうことができました。

意外にも余韻の残る映画でした。

ドニー・ダーコが心の中で飼っていたとも言える
銀色のウサギは、鬱積した心を開放するスイッチなんですかね‥
あいつはドニー・ダーコを煽っていました。

私も幼い頃、普段はいないけれどスイッチが入った時
現れていた「モノ」があったような‥
かすかな記憶があるんですけれど‥

でも、成長するに従い居なくなりました。


飛行機の部品がドニー・ダーコの部屋を直撃した時
「こうであったかもしれない人生」が
ドニー・ダーコの脳裏を瞬時にして駆け巡った‥
そんな気もしてきました。

人間の有り様は、小説よりも
奇なりって事がありますよね‥



ドニー・ダーコ Blu-ray
パトリック・スウェイジ
ポニーキャニオン
2016-10-19






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